表皮細胞分化遺伝子の新規機能とその制御機構の解明
本研究では、表皮細胞分化遺伝子の新たな生理機能の探索と、その制御機構の解明に取り組んでいます。
植物の表皮細胞の一種である根毛は、根が水分や栄養分を吸収する際に重要な役割を果たします。実際に、表皮細胞分化に関わる遺伝子を改変して根毛形成能力を高めると、植物の新鮮重量が増加することが確認されます。一方で、これらの遺伝子を組換えた植物では、根毛形成以外のさまざまな生育過程にも影響が生じます。このことから、表皮細胞分化遺伝子は本来の分化機能以外に加え、より広範な生理機能を担う可能性があります。
本研究では、こうした遺伝子の新規機能を明らかにすることで、トマトをはじめとした作物の生育促進や品質向上につながる基盤技術の構築を目指しています。得られた知見は、栽培効率の向上や省力化につながり、より高品質な作物を安定的に生産できる農業の実現に貢献することが期待されます。

遺伝子組換えにより表皮細胞形成遺伝子の発現を変えたシロイヌナズナの根の拡大写真と重量の比較