研究アプローチ

研究では、植物の形態や生育、ストレス応答といった表現型を評価するとともに、その背景にある分子レベルの仕組みを調べています。例えば、アグロバクテリウム法による形質転換やCRISPR-Cas9による遺伝子編集によって特定の遺伝子の働きを変化させ、その結果として成長にどのような違いが生じるのかを比較しています。また、qPCRによる遺伝子発現解析や、蛍光タンパク質を用いた細胞内局在解析を通して、遺伝子産物が細胞内のどこでどのように機能しているのかを明らかにします。
このように、遺伝子の働きから細胞内での機能、そして植物全体の成長や性質に至るまでを解析することで、分子レベルの変化が植物の性質としてどのように現れるのかを具体的に理解することを目標としています。

主な実験植物

本研究室では、研究目的に応じて複数の植物を使い分けています。それぞれの特性を生かすことで、遺伝子機能の基礎的な理解から作物への応用まで、幅広い研究を進めています。

シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana

植物研究で最も広く使われるモデル植物であり、ゲノムが小さく完全に解読されているうえ、生活環が短く扱いやすいことから、遺伝子機能の解析や環境応答の研究に非常に適しています。世界中で変異体や遺伝資源が充実しているため比較研究が容易で、再現性の高い実験が行える点も大きなメリットです

本研究室での主な用途:
遺伝子機能解析、表現型解析、分子メカニズムの解明


トマト(マイクロトム:Solanum lycopersicum ’Micro-Tom’)

小型のトマト品種(背丈20cm程度)で、果実を形成する作物モデルとして広く利用されています。コンパクトで扱いやすく、遺伝子導入も比較的容易であるため、栽培実験や遺伝子機能解析に適しています。基礎研究の成果を実際の作物へ応用する際の重要な材料です。

本研究室での主な用途:
作物特性の解析、応用研究

成果発表等