植物は動かない生物でありながら、乾燥や光、栄養状態などの環境の変化に応じて、自らの成長や体の作り方を柔軟に変化させています。このような適応能力は、植物が持つ大きな特徴の一つです。
これまで、こうした応答は個々の遺伝子や代謝の働きとして個別に理解されてきましたが、それらがどのように連携し、最終的に植物全体の性質として現れるかについては、まだ十分に明らかになっていません。
そこで、私たちは、「個々の遺伝子や代謝の働き」と「全体全体としてのふるまい(表現型)」をつなぐ仕組みに注目し、分子レベルの変化がどのように植物の成長や環境応答に結びつくのかを明らかにすることを目指しています。
主な研究テーマは次の3つです。

例えば、表皮細胞分化に関わる遺伝子の働きを変化させたとき、表皮細胞の分化だけでなく植物全体の成長がどのように変化するのかを解析しています。また、光合成や光呼吸に関わる代謝プロセスの違いが、エネルギー利用や生育にどのような影響をもたらすのかについても調べています。
さらに、これらの遺伝子機能や代謝に関する知見をもとに、機能性物質の生産能力を高めた植物の開発にも取り組んでいます。